2022年1月31日 14:30
本企画では、全国の飲食店が提供する料理のなかで、消費者が思わず写真を撮りたくなる「ばえめし」を紹介するとともに、実際に調理されているシェフにその誕生秘話などを語って頂きます。
第2回は、前回のシェフ大澤隆一さん(ハイアット セントリック 銀座 東京のダイニング&バー NAMIKI 667)よりご紹介いただきましたシェフ・ショコラティエの瀧島誠士さんにお話を伺いました。
シェフ・ショコラティエの瀧島誠士さん
――最近、お客さんに良く購入された商品は。
「2021年に販売したSeisteの『ワンダフルエンカウンター』を購入される方が多かったですね。」
――ワンダフルエンカウンターのこだわりのポイントと購入できる場所を教えてください。
「ワンダフルエンカウンターは、フォトジェニックケーキ便のLikeSweetsBOXを担当していたとき、人の紹介で繋がった全国各地の生産者から取り寄せた素材を使用したチョコレートスイーツです。今年は、2022年3月2日~3月7日の期間に銀座三越で、3月16日~3月22日の期間に日本橋三越本店(東京)で発売します。」
――昨年、販売されたワンダフルエンカウンターで使用された選りすぐりの素材を教えてください。
「岩手県のサンファーム(代表:吉田聡さん)のリンゴ、栃木県のハート&ベリー(代表:野口圭吾さん)のイチゴ、静岡県の荒畑園(代表:荒畑賀範さん)の緑茶、高知県はるのテラス(代表:小林正美さん)の土佐文旦といった素材を使わせて頂きました。
また、今年はフレーバーが2種類変わり、静岡県の戸田森林組合(代表:長倉建治さん)の柑橘の古代種である戸田タチバナと島根県の奥出雲薔薇園(代表:福間裕紀さん)の食用薔薇さ姫が新たに加わっています。」
――ワンダフルエンカウンターの映え写真を撮るためのコツは。
「色々ありますね(笑)。ワンダフルエンカウンターに限らず、食品系は半逆光で撮影して、手前に影を落とすと綺麗に撮れます。」
Seisteのワンダフルエンカウンター
――メニュー開発(ばえめし等)は、どのようにされていますか。
「メニュー開発は、基本的に私1人で行っています。メニュー開発をする際は、お客さまのシチューエーションをどれだけつくれるか、ということを考えて行っています。商品を大事に作って、大事に販売すると、お客さまも大事に写真を撮ってくれたりします。これからも、お客さまの素敵な時間をつくっていけたら嬉しいと思っています。」
――2021年に立ち上げられたチョコレートブランドSeisteの名前の由来を教えてください。
「私がチョコレートの魅力だったり、美味しさを表現していたい。という気持ちを込めて誠士のseiとテイストのsteを合わせた造語です。」
――この業界に入って苦労された時期はありますか。
「帝国ホテル時代の商品開発が一番厳しかったです。世間や世界で流行っている商品を作っても帝国ホテルでは通用しないので、小さいお子さまからお年寄りまで皆が美味しく食べられる商品開発を望月完次郎シェフ(当時)と行っている時期が一番やり甲斐がありました。」
――そもそも、スイーツに限らず、瀧島シェフが料理をはじめようと思ったきっかけは。
「元々、祖父が料亭の板前ということもあり、幼稚園の頃から自然とぬか床には触れていました。また、小学生の頃には、自分で釣った魚を捌いて、出汁を取ったり醬油にもこだわって料理をしていました。」
――最近、販売されたスイーツのなかに醬油など和テイストを取り入れた商品もあるのですか。
「そうですね。2021年10月に三越伊勢丹のオンライン限定で米粉のモンブランケーキを販売したんですが、そのモンブランケーキには、隠し味で醬油を使いました。」
――今後、展開予定のばえめしは。
「2022年2月に『ショーグンバーガー』とコラボして、カカオとラズベリーに和牛とフォアグラを合わせたハンバーガーを発売します。」
――人生最後に食べたいものはなんですか?
「カルビーの『ポテトチップス(うすしお味)』かな。」
(ばえめし編集部:TACHIOKA・YOSHIKAWA 写真:JOSH)
編集後記:
商品開発だけでなく、デザイン・写真・クリエイティブ・包材の制作までされている瀧島シェフ。お客さんとのコミュニケーションも積極的にされており、自らInstagramやTwitterで会話されています。ワンダフルエンカウンターが誕生するきっかけも含め、瀧島シェフが人との繋がりを大切にされていることが伝わるインタビューとなりました。また、”写真を撮りたくなる。だけでなく、足を運んで買ってもらえて「ばえる」だと思う。そこを追求したい”。そう語られていたので2月のショーグンバーガーとのコラボは、編集部全員楽しみにしています。
(YOSHIKAWA)
シェフ・ショコラティエの瀧島誠士さん
プロフィール:
瀧島 誠士(たきしま・せいじ)
2005年に帝国ホテルにてキャリアを開始。2017年にアルノーラエール ジャポン(パティシエ・ショコラティエ)にてスーシェフ就任。2019年にアルノーラエール ジャポンにてシェフ就任。2020年LikeSweetsBOXにてCSO・取締役就任。2021年1月にチョコレートブランドSeisteを立ち上げ。
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2022年2月